システム金融(手形・小切手ヤミ金)

ヤミ金融被害が全国規模に広域化したのは、おそらくシステム金融が最初です。
時期は1990年代の後半です。経済のグローバル化、国内経済の不況、地方経済の疲弊など
の要因が重なり合ってヽ全国で「シャッター通り」商店街が目立った頃です。
この時期は、銀行の貸し渋りに乗じて、日栄・商エファンドなどの商エローンが急成長を遂げた時期で
もありました。システム金融がターゲットとしたのはヽ資金難・経営難に陥った中小零細
事業者です。

 システム金融は、主に中小零細事業者を対象に、FAXや電話で融資勧誘を行い、郵便
局留めで手形・小切手を郵送させて融資を行い、その手形・小切手を決済させる方法で融
資金の回収を行うヤミ金融業者です。不渡りを出せば会社が倒産してしまう、という中小
零細事業者の恐怖心を最大限に利用して取立てを行います。手形・小切手の決済は、遠隔
地でも可能です。

システム金融は東京、大阪、福岡、札幌などの大都市に拠点を置いていますが、顧客は全国各地にまたがっています。

全国各地の中小零細事業者のFAXや電話番号を知っているのは、名簿屋から情報を
買っているからです。名簿屋は、サラ金、商工ローンの顧客情報などをどを不正に入手して、リストを作っているのです